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ミネラルとは?必要なの?不足しがちな原因や働きや、天然塩のミネラル分

ミネラルとは?必要なの?不足しがちな原因や働きや、天然塩のミネラル分

人が生きていくために必要な、五大栄養素の1つでもあるミネラル。

血液を作る鉄分や、骨や歯を作るカルシウム等もミネラル分で、様々な働きで人体の健康を保っています。

そこで今回はミネラル分にはどのようなものがあるのか、種類別にミネラルの働きを解説します。

また、ミネラルが不足するとどのような影響があるのか、天然塩のように体に必要なミネラルの摂取方法についても解説していきます。

目次

ミネラルとは

ミネラルの母でもある海

ミネラルは人体に必要な五大栄養素の1つで、岩や土に含まれる「無機質」、具体的には地球上にある118種類の元素のうち、水素、炭素、窒素、酸素を除いた元素のことを指します。

ちなみに五大栄養素とはたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5種類の栄養素のことです。

ミネラルは一言で言うと体の調整役で、健康のための様々な役割を担っています。

例えば血液や骨を作ったり、脳の活性化や老化の予防、貧血の予防など様々です。

ミネラルが不足してしまうと疲労感、頭痛、冷え、貧血、生理不順などといったいわゆる不調を体に引き起こしてしまいます。

体のために必要な16種類の必須ミネラル

114種類ある元素を全て摂らなければいけないわけではなく、体に必要なのは16種類のミネラルということが分かっています。

この16種類のミネラルは「必須ミネラル」と呼ばれています。

さらに必須ミネラルのうち、1日に100mg以上摂る必要があるものを「多量ミネラル」(カルシウムやマグネシウムなど)、100mg未満のものを「微量ミネラル」(鉄やヨウ素など)という分類がされています。

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ミネラルの分類具体的な元素
多量ミネラルカルシウム
リン
カリウム
硫黄
塩素
ナトリウム
マグネシウム
微量ミネラル
亜鉛

マンガン
ヨウ素
セレン
モリブデン
コバルト
クロム
多量ミネラルと微量ミネラル

 

ミネラルが必要な理由

ミネラルは元素ごとに役割が異なっており、様々なミネラルの働きが組み合わさって体の健康が保たれています。

多量ミネラルと微量ミネラルに分けて、それぞれの役割を解説します。

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多量ミネラル役割
カルシウム・骨や歯を作る
・神経の興奮を抑える
リン・骨や歯を作る
・糖質の代謝の補助
カリウム・血圧を抑える
・利尿作用
硫黄・皮膚・髪の毛・爪等を作る
塩素・胃液の成分
・殺菌効果
ナトリウム・血液や体液の濃度の調整
・筋肉や神経の興奮を抑える
マグネシウム・骨や歯の強化
・酵素の働きの補助
・神経の興奮を抑える
多量ミネラルとその役割
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微量ミネラル役割
赤血球のヘモグロビンの成分
亜鉛ホルモン合成の活性化
ヘモグロビンの生成補助
マンガン骨や関節を作る
クロム糖や脂質の代謝を高める
ヨウ素基礎代謝を高める
セレン抗酸化作用
モリブデン肝臓や腎臓で老廃物を分解
コバルト血液を作る
微量ミネラルとその役割

例えばナトリウムなどのミネラルが不足していると水分だけ摂っても熱中症になってしまったり、カリウムが不足すると脱力感や食欲不振に繋がってしまいます。

このように、必要な量の必須ミネラルをバランス良く摂取することが重要です。

ミネラルが不足するとどうなる?

不調を感じる女性

ミネラルが不足すると、体に様々な体調不良を引き起こしてしまいます。

具体的には、以下のような症状になる可能性があります。

  • 虚脱感
  • 疲労感
  • 頭痛
  • 脱水症状
  • 精神疾患
  • 冷え
  • 貧血
  • 生理不順

女性の悩みとしてよく挙げられる頭痛、疲れ、便秘、立ちくらみなどの症状はマグネシウム不足が原因。

ミネラル不足のサイン

様々な不調がミネラル不足が原因と考えられるため、以下のような不調が見られたらミネラル不足を疑ってみましょう。

ミネラル不足が疑われるサイン

  • 食欲がない
  •  体が冷えやすい
  •  イライラして
  • 集中力がもたない
  •  めまいがする
  •  便秘がち
  •  骨や筋肉が弱まってきた
  •  肩がこる
  •  むくみやすい
  •  頭が重たい
  •  肌が荒れやすい

体のために必要なミネラルの摂取量の目安

ミネラルの1つであるヨウ素を多く含む海藻

16種類ある必須ミネラルのうち、13種類について1日の摂取量の目安が科学的に分かっており、基準量が定められています。

ただし年齢や性別ごとに細かく区切られているため、全て細かく把握することは現実的ではありません

そのため後述する上限を超えないように意識しつつ、バランスの良い食生活を心掛けることが重要です。

私たちは主に食事からミネラルを摂取しますが、ミネラルは種類ごとに摂取できる食材が異なっています。

食材等の主な日本人のミネラル摂取源
日本人のミネラルの主な摂取源(参考:医薬基盤・健康・栄養研究所監 基礎栄養学(改定第6版). 南江堂(2020))

基本的にナトリウムは塩から、ヨウ素は海藻類、穀類・豆類は多種のミネラルを含んでいると言えます。

もちろん必須ミネラルはバランスよく摂取した方が良いので、食品の種類に気を付けながらバランスよく摂取し、難しい場合はサプリメントの活用なども視野に入れましょう。

必須ミネラルの摂り過ぎにも注意

食材からミネラルを摂取したり、場合によってはサプリメントで摂取をする場合などもあるかと思います。

基本的に食材から摂る分には過剰にはなりませんが、意識的にサプリメントなどを活用する場合、過剰症や中毒が起こる可能性があるので注意が必要です。

必須ミネラルのうち10種類について1日に摂取して良い許容上限量が定められていますので、参考にしてみてください。

必須ミネラル許容上限量/日
65-74歳75歳以上
カルシウム2,500mg2,500mg
リン3,000mg3,000mg
男性50mg
女性40mg
男性50mg
女性40mg
亜鉛男性40mg
女性35mg
男性40mg
女性30mg
7mg7mg
マンガン11mg11mg
ヨウ素3,000μg3,000μg
セレン男性450μg
女性350μg
男性400μg
女性350μg
モリブデン男性600μg
女性500μg
男性600μg
女性500μg
クロム500μg500μg
(参考:日本人の食事摂取基準(2020年版)(厚生労働省)

不足しがちなミネラル

必須ミネラルのうち、特にカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛については不足しがちです。

カルシウムは多くの方にとって馴染み深いミネラルかと思いますが、骨を作る重要なミネラルです。

小魚や乳製品、大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。1日あたりの推奨量は、成人男性で700~800mg、成人女性で650mgとされています

血液の赤血球を構成するミネラルである鉄は、吸収を良くするビタミンCが不足していることも原因になり得ます。

鉄の1日あたりの推奨量は、性別や月経の有無で異なりますが、成人男性で7~7.5mg、成人女性では月経のある方で10.5~11mg、月経のない方で6~6.5mgとされています。

不足しがちなミネラルは、必須ミネラルの中でもなるべく積極的に摂取するようにしましょう。

必須ミネラルを多く含む食品

天然塩にはカリウムやマグネシウム、ナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれる
ナトリウムやカリウムなどが含まれる天然塩

ミネラルを摂取するために、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

必須ミネラルを多く含む食品をまとめましたので、こちらを参考にバランスの良い食生活を心掛けてみてください。

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ミネラル必須ミネラルを含む主要な食品
カルシウム干しエビ
水菜
厚揚げ
リン小魚
乳製品
大豆製品
カリウム昆布
大豆
ほうれん草
硫黄にんにく
肉類
塩素食塩
梅干し
しょうゆ
ナトリウム食塩
しょうゆ
味噌
マグネシウムアーモンド
カシューナッツ
納豆
レバー
ひじき
厚揚げ
亜鉛牡蠣
牛もも肉
豚レバー
レバー
魚介類
ココア
マンガン抹茶
ごま
玄米
クロムひじき
青のり
こしょう
ヨウ素海藻類
イワシ
セレンイワシ
ホタテ
カレイ
モリブデン落花生
枝豆
レバー
コバルト貝類
のり
煮干し
必須ミネラルを多く含む食品

天然塩からミネラルを摂取

ミネラルが多く含まれる天然塩

五大栄養素の中で唯一体内で生成できないため、食べ物などから摂取する必要があります。

体のミネラルバランスと海水のミネラルバランスは酷似しているため、海水を加工せずに作られる天然塩は体に最適なミネラルバランスであると言えます。

食塩はミネラル分がほとんど残っていない

大量生産のために作られるいわゆる食塩は、製造される過程でミネラル分を全て排除してしまっています。

塩辛さのもとである塩化ナトリウムのみが残るため、塩分過多になってしまいがちです。

そのため、普段使っている食塩を天然塩などのミネラル豊富な塩に変えるだけで、ミネラルを摂取することが可能です。

天然塩の見分け方

市販や、現在使っている塩が天然塩かどうかというのは、ラベルの表示で見分けることが可能です。

塩はラベルに原材料・工程・成分の表示が義務付けられています。

塩のラベル表示

基本的には1つの箇所を見るだけで判断が難しい場合が多いので、総合的に判断するようにしましょう

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ラベル表示見分け方
原材料岩塩・湖塩は天然塩。
海水・天日塩は天然塩・再生加工塩・精製塩に含まれるため、原材料だけでは見分けられない。
工程天然塩は天日・平釜の工程が多く、イオン交換膜・溶解・立釜は使用されない。
天然塩は工程が逆浸透膜・採掘・粉砕・乾燥などの場合がある。粉砕や乾燥は精製塩や再生加工塩の工程にもあるので見分けにくい。
成分天然塩:塩化ナトリウムの純度が約80%
再生加工塩:塩化ナトリウムの純度が約90%
精製塩:塩化ナトリウムの純度が99%以上岩塩に高純度の製品があるなど例外があるので注意。
ラベル表記による天然塩の見分け方

それぞれの詳細は以下の記事をご覧ください!

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この記事を書いた人

美塩ソムリエ・食塩アドバイザー・フードコーディネーター
天然塩の美味しさ、素晴らしさを伝えるために情報発信中!

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